【病気】ヒョウモントカゲモドキの直腸脱とペニス脱(お尻から何かでている)

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直腸脱かペニス脱

総排泄孔から何か組織が出ている状態が起きますが、その多く直腸(直腸脱)かペニス(ペニス脱)です。

直腸脱

診断・検査

直腸脱とペニス脱は肉眼でも判断できます。そして、ヒョウモントカゲモドキのペニスは2本あるヘミペニスですので、細い組織が出ているようであればペニス脱、全体に太いものであれば直腸脱になります。

【解剖】爬虫類のペニス(陰茎)・ヘミペニス(半陰茎)

原因と治療

直腸脱

直腸脱の原因は過剰な腹圧で、消化管内異物が圧倒的に多いです。異物の多くは床敷の砂になります。消化管内異物は食欲不振にもなり、異物を排泄させる薬剤を飲ませ、直腸は整復します。

ぺニス脱

オスのペニス脱はクロアカサックに戻しますが、炎症がひどい場合は外科的に切除します。

ヒョウモントカゲモドキのペニス脱

自宅での対応は?

ヒョウモントカゲモドキのは痛がっています。素人が逸脱した組織を押し込んで治すことはとても難しいです。出てきた組織が炎症や壊死を起こさないように濡らしたり、床敷の砂などがくっつかないようにしましょう。急いで動物病院で診察を受けて下さい。水道水でよいので頻繁に濡らして乾燥しないようにしましょう。可能であれば下記の消毒薬で殺菌処置をしたいです。

患部消毒にお薦め

マイクロシン Wスキンケア

60mL
500mL

外傷、細菌、真菌(カビ)による皮膚病にはコレ!目や口に入っても問題ありませんし、スプレー適量(2~3回プッシュ)を気になる部分に吹き付けるか、コットンなどに吹き付けてからご使用ください。

床敷は濡れたキッチンペーパータオルなどが理想だと思います。

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。