はじめに
鳥はケージ中で過ごすため、野鳥のように石や太い木で爪を自然に削れることがありません。そのために、過長爪になりやすく、飼い主の服や巣材などに爪が引っかかり、怪我の原因になります。
方法
鳥の爪切りは、まず鳥を保定し、爪の血管を切らないように注意しながら、少しずつ爪切りを行ります。
保定
鳥を安全に保定します。右手で爪切りを持つ場合、左手で鳥を仰向けに抱え、人差し指と中指で首を挟み、薬指で体を支え、親指と小指で足の指を固定する方法が一般的です。保定が難しい場合、タオルで体を包んで爪を切る方法もあります。
爪の確認と切り方
人間の爪切りは小さすぎるため、小動物専用の爪切りを使用します。血管が透けて見える白爪の場合は血管の先端より2~3mmが少し長めに爪が残るように切ります。しかし、黒爪の子は血管が見えないため、先端から少しずつ切っていくしかありません。深爪をすると出血しますので、必ず止血の粉も用意して、出血をしたら直ちに止血を行います。鳥が脚をバタつかせて爪以外の部分を切ることがないように、脚をしっかり固定します。
頻度
爪の伸び具合は鳥の種類や個体によって異なるため、1~3ヵ月に1回程度を目安に、爪が引っかかるようになったら切ります。ただし、爪が伸びる速さは種類や個体、あるいは止まり木によって大きな差があります。
無理は禁物
爪切りは慣れていないと難しいです。安全第一ですので、無理はしないでください。鳥が嫌がる場合は、日を改めて動物病院で切ってもらうことを推奨します。その理由は、出血等の事故を避ける以外にも、定期的に健康診断を受けられるからです。