【病気】ウサギの不正咬合

歯のトラブル

ウサギは切歯も臼歯も伸び続ける常生歯です。伸びすぎたり、異常な方向に伸びることで、採食困難あるいは口腔内を傷つけたりします。この病態を不正咬合と呼びます。ウサギの歯科疾患は、臨床現場で遭遇する最も一般的な疾患の一つでもあり、統計によれば、専門病院を受診するウサギの10~40%が何らかの歯科疾患を抱えており、飼い主が健康であると認識している個体であっても、詳細な検査を行うと高い割合で異常が発見されます〔Böhmer et al.2009,Böhmer et al.2017〕。

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解剖

ウサギの歯式は切歯(2/1 犬歯(0/0)前臼歯(3/2)後臼歯(3/3) で、合計28本の歯で構成されています。

上顎切歯には、主要な第1切歯の直背側に置する小切歯(Peg teeth)と呼ばれる第2切歯が存在することが、他のげっ歯類と異なる大きな特徴です。切歯の成長速度は非常に速く、上顎第1切歯で週に約2.0mm、下顎切歯で週に約2.4mmに萌出します。咬合面は、切歯の先端がノミ状の鋭いエッジを維持するように、上顎切歯の唇側エナメル質が厚く、舌側が薄い構造になっています。

臼歯部(前臼歯および後臼歯はまとめて臼歯歯と呼ばれ、解剖学的にほぼ同一の形態を示します。臼歯は上顎に6対、下顎に5対あり、切歯でカットした植物を石臼のような動きで細かくすり潰します。臼歯もまた絶え間なく成長し、週に2.0~2.4mmの摩耗と成長を繰り返します。

ウサギの歯は、すべての歯が生涯にわたって伸び続ける常生歯かつ高冠歯という特徴を有しています。切歯も臼歯も餌である植物を食べることで磨耗しますが(咬耗)、常生歯は歯根に歯を伸ばす細胞があり、歯を常に成長させていますが、歯を摩耗しても長く伸び過ぎないように調整がされています。

ウサギが牧草や野菜の茎や根を採食すると、口を動かしていますが、これは歯を咬耗をしている状態で、歯の伸び過ぎを予防しています。

原因

​この連続的な歯の成長は、野生下における高繊維質かつ研磨性の高い食性に対する進化的適応の結果ですが、飼育環境下では、この成長と摩耗の微妙な均衡が崩れることが歯科疾患の根源的な原因となります。 ​発生要因は以下のことがあげられ、それぞれが組み合わさって不正咬合が起こります。

遺伝

頭と顔が小さくて丸い短頭種のウサギが人気で、鼻先も短い顔が好まれます。ネザーランドドワーフなども代表的な短頭種の一つで、ロップイヤーもその傾向があります。頭が丸いと、とてもかわいらしく見えます。

短頭種は頭蓋骨の形状が野生のウサギと異なり、下顎過長症あるいは下顎突出症と呼ばれる下顎が前方に突出する病態が有名です。本来は上顎の歯隙が成長しない遺伝的素因が起こることから、結果的に下顎が前方に突出します。8~10週頃から顕在化し始めることが多く、遅くとも12〜18ヵ月齢までには診断されます。

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事故

ケージを切歯でかんだり、高い所から落下して、切歯が異常な方向に萌出したり、破折します。その結果、切歯の咬み合わせが悪くなることで不正咬合が起こります。

咬耗不足

長繊維質(牧草など)の不足による咀嚼時間の短縮と歯冠摩耗の不十分さが最も大きな発生要因とされています。ペレット中心の餌は、咀嚼回数が少なく、歯にかかる垂直方向の負荷が不足するため、歯冠が過長します。対向する歯からの圧力が失われると、歯の成長速度は一時的に2倍にまで跳ね上がることが知られています。また、牧草に含まれるケイ酸塩などの研磨成分が不足することも、生理的な摩耗を妨げる決定的な要因となります〔Palma-Medel et al.2023〕。

老化/骨粗鬆症

加齢や不適切な餌とともにウサギの骨が薄くなり、歯を支えている歯槽骨も脆弱化し、歯が動揺して不正咬合が起こったり、抜けてしまうこともあり、後天性歯科疾患の進行性症候群(PSADD:Progressive Syndrome of Acquired Dental Disease) と呼ばれています。加齢に伴う累積的な摩耗不足や代謝変化が発症に関与しています。また、複数の研究でオスの方がメスよりも発症リスクが高い傾向が報告されています〔Palma-Medel et al.2023〕。PSADDになると歯の頂点を支えている歯槽骨が弱くなると、歯根が過長します。歯槽骨の脆弱化により、咬耗時に発生する力に応じて歯が変位したり、歯根膜の隙間が拡大します。そのために咬耗時に発生する力に応じて歯が変位し、歯根膜の隙間がさらに拡大します。歯の萌出が変位して不正咬合が起こるのはもちろんですが、歯根膜の隙間に細菌が入り込んで膿瘍にも発展したり(根尖周囲膿瘍)、歯根の細胞が死滅することで歯の成長が停止します。死活歯は侵食、破折、吸収が起こります。〔Harcourt-Brown 2010〕。

症状

​ウサギは捕食される側の動物であるため、歯科疾患の初期段階では症状を隠蔽する性質があります。臨床症状が現れる頃には、すでに末期的な病態に達していることも珍しくありません。

​食欲不振

最も一般的な兆候であり、硬い食べ物や長い牧草を避け、柔らかい食べ物だけを好むようになりまする。食べこぼしも特徴的です。​

​流涎・皮膚炎

臼歯は歯のエナメル質が棘の様に尖り(スパイク)、口を動かすことができなくなります。食欲はありますが、採食できない、あるいは食べ難くなり、涎も多くなり、顎の下や胸、前肢の被毛が濡れます。これが続くと重度の皮膚炎を併発します。涎を口から流しているウサギをスローバー(Slobber:ヨダレをたらす人)、胸の肉垂が濡れている状態はウエット・デューラップ(Wet dewlap:濡れた肉垂)と呼ばれます。ウサギは涎の垂れた口の周囲を前肢でこするので、前肢の脱毛や皮膚炎になったりすることもあります。伸びすぎた歯が邪魔になって毛繕いが上手くできず、涎のために毛が粗剛になります。

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切歯の異常

切歯はウサギを抑えて唇を広げれば観察が容易にできます。正常は上顎切歯が下顎よりも前方にずれています。

不正咬合では下顎切歯が上顎よりも前方に出ていたり、過長しています。上顎切歯は左右に八の字に広がりながら伸長することもあり、ウルフ・ティース(Wolf teeth:狼の歯)と呼ばれます。下顎切歯が前方につきでるとバック・ティース(Buck teeth:雄鹿の歯)と呼ばれます。伸びた歯が唇にあたって傷つけることもあります。

上顎と下顎切歯の先端がぶつかっている状態は、バッティング(Batting)と呼ばれます。

バッティングした切歯が過長すると開口して、口が閉じれなくなり、臼歯も伸びてきます。

切歯のみに異常があると、採食しずらくなるので、牧草や野菜をかみ切れなくなり、食べるのに時間がかかったり、餌をくわえたあと、上を向いて食べる仕草などもみられます。

臼歯

ウサギは異顎性を呈し、上顎の列が下顎の列よりも広く配置されているため、安静時には上下の頬歯は完全には咬み合いません 。咀嚼運動は、げっ歯類が主に行う前後運動とは異なり、主に側方運動によって行われます。この側方運動によって、高繊維質の餌をすり潰し、同時に歯冠を適切に摩耗させることで、正常な咬合が維持されます 。ウサギの臼歯は正面から見ると下のイラストのようにほぼ垂直に生えており、上顎の左右の臼歯は下顎の臼歯よりも幅広く位置しているのが特徴です。

咬耗が減少することで、臼歯は伸びるだけでなく、縁が尖る傾向にあります。

上顎の臼歯は頬側に、下顎の臼歯は舌側に向かって、臼歯の一部が棘のように尖って伸びます。この棘をスパイク(Spike)と呼ばれ、舌や粘膜に裂傷を与え、口痛および流涎の原因になります。

スパイクによる舌や粘膜の裂傷から、何も食べていないのに口をモゴモゴとする仕草が頻繁に見られます。

目・鼻の異常

歯肉に埋まっている歯の部分を歯根、その先端を根尖と呼びます。上顎切歯の根尖が過長すると、解剖学的に鼻涙管の近くに位置するため、上顎切歯や第1臼歯の歯根が伸長することで、鼻涙管鼻涙管狭窄あるいは閉塞が起こり、流涙になります。

 

慢性的な流涙はランニーアイ(Runny eye:濡れた目)と呼ばれ、次第に眼瞼の脱毛や皮膚炎も起こします

上顎臼歯の根尖は眼窩に位置するので、過長により眼球突出が起こります。

下顎臼歯の根尖の過長による、下顎骨が凸凹に膨隆します。

根尖周囲膿瘍

根尖に感染が起こり蓄膿する状態が根尖周囲膿瘍です。膿瘍の発生と同時に失活歯になります。膿瘍の周囲の骨も侵されて、蓄膿は大きくなり皮下膿瘍になって、顔や顎が腫れてきます。

上顎臼歯の根尖周囲膿瘍は、白い膿性の涙が見られ、顔の形が変わったり、眼球突出が起こります。下顎臼歯の発生では、下顎が大きく膨らんできます。口腔内に排膿され、ウサギが膿を飲み、口臭も起こります。根尖周囲膿瘍の細菌が鼻腔に到達するとスナッフル内耳・中耳炎に波及して斜頸を起こすことも多いです。最終的には切歯も臼歯にも不正咬合が起こり、手が付けられない状態になります。

その他

摂食量の低下や食物繊維の不足により、糞便が小さくなる、あるいは排出されなくなる(胃腸うっ滞の二次的発生)。これは致死的な経過をたどるリスクがある 。 ​行動変化: 痛みによる歯ぎしり(bruxism)、被毛のグルーミング不足(毛並みの悪化)、活動性の低下が見られる 。

検査

目視

基本的には切歯を口唇を開いて肉眼で観察できます。歯冠の長さや色、形状を評価してください。

臼歯は口腔内に耳鏡や硬性鏡などを入れて歯冠を観察します。

口および舌の動き、あるいは涎の影響で全貌を詳細に関節することは難しいです。視診による口腔内検査では歯科病変の約20%しか把握できないとされています。

X線検査

歯根はX線検査をで評価をしますが、左右、上下が重なっての評価になり、全ての異常を確認することはできません。頭蓋全体の輪郭、切歯の咬合、頬歯の咬合平面の乱れを評価しますが、適切なポジショニングが必要とされます。例えば、側方向(Lateral)像では、左右の鼓室胞および下顎枝が90%以上重なっている必要があります。背腹方向(DV)像では、下顎結合が鼻骨と重なり、接合部が左右対称であることを確認します これが達成されていない画像では、基準線を用いた正確な評価が困難になります。

主要な基準線の定義と解釈

Böhmerら(2009)は、以下の基準線を提唱しました〔Böhmer et al.2009〕 。

咬合基準線

硬口蓋の前端(第2切歯の直後)から始まり、鼓室胞の高さの約1/3を通過する直線です。正常なウサギでは、臼歯の咬合平面はこの線とほぼ一致します。この線から咬合面が上方に偏位している場合は臨床歯冠の過長を示しています。

背側境界線

鼻骨の近位端から後頭結節を結ぶ線です。正常な個体では、上顎頬歯の歯根などの歯科構造物がこの線を越えて背側に突出することはありません。突出がある場合は根尖の過長を意味します。

腹側境界線

下顎骨の腹側皮質(下縁)に沿った線です。下顎頬歯の歯根が下顎皮質を穿通していないかを評価します。正常では穿通は見られません。

咬合列不整合線

上下顎の頬歯列の配列の規則性を評価する線です。咬合列に不規則な段差や、下顎の吻側・尾側への変位がある場合、深刻な不正咬合の指標となります。

Böhmerら(2009)のX線診断基準線のカラーアトラスはコチラ

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近年の形態計測学的研究により、すべての個体にこの基準線が等しく適用できるわけではないことが明らかになっています。頭蓋底と口蓋骨がなす角度(口蓋角)が 18.8度を超える個体(特に一部の短頭種など)では、咬合基準線が実際の生理的咬合面と一致しなくなる可能性があり、注意が必要です。これらの基準線は飼育ウサギ(ペットウサギ)向けに設計されており、野生のウサギには適合しないことが報告されています〔Böhmer et al.2020〕。

CT検査

​診断精度の向上​従来のX線検査では頭蓋内の複雑な重なりにより、微細な初期病変を見落とすリスクがあります。​CTは3次元的な再構築が可能であり、以下の病変の検出において圧倒的な感度を誇り、 ​以下のような所見が評価できます。

歯根膜腔の拡張

歯と歯槽骨の間の黒い隙間が広がって確認されます。歯の動揺および歯周炎の初期兆候になります。

根尖の伸長

歯根が鼻腔、眼窩、または下顎縁方向へ過長しているかの確認ができます。鼻涙管閉塞、眼球突出、下顎膿瘍の原因が突き止められます。

炎症性歯吸収

歯の内部(内部吸収)または外部(外部吸収)の欠損の評価です。歯の構造的脆弱化、重度炎症の指標になります。

根尖周囲の透過像

根尖周囲の骨密度の低下像として確認されます。根尖周囲感染、膿瘍形成の前段階の評価が可能です。

虫食い状の骨溶解

歯槽骨の不規則な骨消失として評価されます。骨髄炎への進行を示唆します。

下顎骨腹側縁の変形

滑らかな下顎のラインが、歯根の圧力で凹凸になっています。慢性的かつ重度な歯科疾患のサインです。

鼻涙管の開口状態の評価

鼻涙管の拡張や閉塞などが確認できます。

そして、3D画像にすることで、飼い主へのインフォームドコンセントにも役立てます。

CT所見に基づく重症度評価として、複数のグレーディングシステムが専門書や論文で提唱されています。

グレード評価
1正常
2亜臨床的病変/根尖のわずかな伸長、歯の質の軽微な低下
3後天性不正咬合/支持骨の消失、歯の位置や形状の変化、歯根膜腔の拡張
4歯の成長停止/根尖の胚組織の破壊や吸収
5最重症/骨髄炎、膿瘍形成、骨膜への穿通
表:JAVMA (2020) によるウサギの不正咬合のグレード〔Schuenemann et al.2020〕
グレード評価
1病変が歯の内部に限定されている
2病変が上顎骨または下顎骨(骨組織)に及んでいる
3a軟部組織の腫脹や膿瘍を伴う
3b病変が鼻腔または眼窩腔まで波及している
表:Battiatoら (2022) によるウサギの解剖学的不正咬合のグレード〔Battiato et al.2022〕

臨床的活用と予後判断

CT診断の結果は、単なる病変の確認に留まらず、治療方針の決定に直結します。膿瘍(歯原性膿瘍)の場合、CTはカプセルの範囲や骨髄炎の深さを正確に示し、切開ラインやデブリドマンの範囲、抜歯すべき歯の特定に不可欠です。最新の研究では、歯科疾患を持つウサギにおいて肺の異常(肺炎など)が併発しやすい傾向が指摘されており、頭部CTと同時に胸部CTを行うことの有用性も議論されています。

【検査】ウサギのCT検査

治療

切削・研磨

過長した歯やスパイクは切削や研磨が必要です。切歯はたいていは無麻酔で処理が行えます。

臼歯は全身麻酔下で、高回転バーを使用して過長した歯冠を解剖学的に正常な高さまで削り落とし、咬合平面を可能な限り整え、スパイクを除去します。

根尖膿瘍と骨髄炎

難治性の理由​ウサギの顔面膿瘍の多くは歯原性で、その管理は犬や猫と比較して極めて困難です。 ​発生機序と骨の破壊​逆行性に伸長した歯根が歯槽骨の皮質を穿通し、口腔内の細菌が根尖周囲組織に侵入することで発症します。ウサギの膿はチーズ状で非常に粘稠であり、排膿が困難です。これは中性脂肪を分解する酵素の欠乏など、種特有の免疫応答に起因します。感染部位は厚い線維性組織のカプセルで包囲される。これにより、細菌が全身へ散布されるシーディングはある程度抑制されますが、同時に全身投与された抗菌薬の浸透を著しく阻害します。 ​感染は容易に顎骨全体へと波及し、壊死骨の形成、異常な骨増殖、および骨強度の低下を招きます。

​これらの膿瘍は通常、多菌性感染です。Pasteurella multocida だけでなく、Staphylococcus aureus、Escherichia coli、Klebsiellaなどの好気性菌やFusobacteriumなどの嫌気性菌が高い頻度で分離されます。最近では、多剤耐性菌の出現も報告されており、治療前の培養感受性試験が強く推奨されます。内科的および外科的介入​ウサギの歯科治療の究極の目標は「完治」ではなく、生活の質(QOL)の維持と痛みの緩和になります。根尖周囲膿瘍では、原因歯を抜歯して、排膿して洗浄する処置が必要ですが、完治は難しいことが多いです。

抜歯

抜歯は根尖感染、重度の動揺、あるいは周辺組織への穿通が見られる歯が対象となります。常生歯の抜歯は、歯根膜を全周にわたって慎重に剥離する必要があり、特殊な抜歯器具が用いられます。また、抜歯をして患歯孔に​AIPMMA(抗菌薬含有ポリメチルメタクリレート)のビーズを術野に留置することで、長期間にわたり高濃度の抗菌薬を感染部位に直接放出させる手法の報告もあります。

​膿瘍の外科的処置

単純な切開排膿は再発率が極めて高いため、一時的な処置となります。カプセルごとの全摘出、または、カプセルの一部を切除して洗浄を繰り返す造袋術が選択されます〔Crăciun et al.2025〕。

予後と長期的なケア

​歯科疾患の予後は、発見時のステージと飼い主の管理能力に大きく左右されます。​初期の切歯・頬歯の過長のみであれば、適切な処置と食餌改善により良好なコントロールが可能です。しかし、一度根尖膿瘍や広範な骨髄炎に至った症例では、再発のリスクが常に伴い、予後は慎重となります。特に下顎骨の大部分が侵されている場合や、眼球後膿瘍に至っている場合は、安楽死も選択肢として議論されるほど深刻です。

​予防

牧草を主食とし、ペレットを極めて制限する食生活の徹底が推奨されます。これは歯の適切な摩耗を促す唯一の予防法です。症状がなくても4〜8週間ごとの歯科検診を継続し、スパイクが小さいうちに修整することで、重篤な潰瘍や膿瘍への進行を阻止します。飼い主には体重の変化、糞便のサイズ、食べるスピードなどを日常的に観察させ、微細なサインを見逃さないように指導します。 ​ウサギの歯科疾患は、一生涯付き合っていく必要がある慢性的かつ進行性の疾患として捉えるべきです。   

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参考文献

  • Battiato P et al.CT-grading system for rabbit dental disease. 2022 EVDI Annual Congress.2022
  • Böhmer C,Böhmer E.Shape Variation in the Craniomandibular System and Prevalence of Dental Problems in Domestic Rabbits:A Case Study in Evolutionary Veterinary Science.Vet Sci;4(1):5.2017
  • Böhmer C, Böhmer E. Skull Shape Diversity in Pet Rabbits and the Applicability of Anatomical Reference Lines for Objective Interpretation of Dental Disease.Animals (Basel).10(10):182.2020
  • Crăciun S,Nadăş GC.Odontogenic Abscesses in Pet Rabbits:A Comprehensive Review of Pathogenesis, Diagnosis, and Treatment Advances.Animals (Basel)15(13):2025
  • Harcourt-Brown F.Diseases Related to Calcium Metabolism in Rabbits.World Small Animal Veterinary Association World Congress Proceedings.2010
  • Palma-Medel T,Marcone D,Alegría-Morán R.Dental Disease in Rabbits(Oryctolagus cuniculus)and Its Risk Factors-A Private Practice Study in the Metropolitan Region of Chile.Animals (Basel)13(4):676.2023
  • Schuenemann R et al.Computed tomographic findings of dental disease in domestic rabbits(Oryctolagus cuniculus):100 cases (2009–2017).Journal of the American Veterinary Medical Association257(3).2020

この記事を書いた人

霍野 晋吉

霍野 晋吉

犬猫以外のペットドクター

1968年 茨城県生まれ、東京都在住、ふたご座、B型

犬猫以外のペットであるウサギやカメなどの専門獣医師。開業獣医師以外にも、獣医大学や動物看護士専門学校での非常勤講師、セミナーや講演、企業顧問、雑誌や書籍での執筆なども行っている。エキゾチックアニマルと呼ばれるペットの医学情報を発信し、これらの動物の福祉向上を願っている。

「ペットは犬や猫だけでなく、全ての動物がきちんとした診察を受けられるために、獣医学教育と動物病院の体制作りが必要である。人と動物が共生ができる幸せな社会を作りたい・・・」との信念で、日々奔走中。